201002
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10-02(1) 以上のように、一時不停止比率には、現在の45歳位以上の人には加齢に伴う影響に加えて、世代の影響もあるように思われました。運転を始めた頃に身に付いた運転特性が影響する場合もあると言われていますので、高齢の人が運転を始めた頃のデータを見ます。古いデータは、手元に残っている資料しか有りませんので、現在から約40年前の、昭和45年の免許保有率を見てみます。この年は第1次交通戦争の中で死者数が最も多かった年です。図12は男性の運転免許保有率です。45年は原付等を含む全運転免許の保有率となっています。平成20年の四輪免許保有率が約86%(黒丸)の65~69歳の当時(25~29歳)の保有率は既に80%近くに達しています。75歳以上は当時の保有率の方が高いので、高齢者を含めて、今四輪を運転している人の多くは20歳代から何らかの運転をしていたと思われます。 平成17年の警察白書に「世界一安全な道路交通を目指して」と題する特集が組まれています。『戦後の交通安全対策の変遷を振り返り、これを評価するとともに、喫緊の重要課題である超高齢化社会への対応方策等を示すため』に組んだとのことです。その中に、高齢者が運転を始めたと思われる頃の状況も載っていました。そこには、『我が国の自動車交通は、昭和30年代に入り急成長期を迎えた。それまでの自動車交通の中心は貨物自動車であったが、車両の保有台数は、30年代は二輪車を中心に、40年代は乗用車を中心に急増し、49年には3,733万台と、30年当時の約20倍に増加した。』とあります。現在の保有台数は約9千万台ですので、昭和30年を基準にすると、49年は約20倍、現在は約50倍となります。30、40年代の増加がいかに急激なものであったかが分かります。図11 年齢層別 1当普通・軽乗用車の第1当事者率(衝突相手;四輪車)図12 男性 年齢層別 人口あたり運転免許保有率

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