201109
13/32
11-09(12)日本の軽油価格はさまざまな影響により日々変動しています。運送事業の経営にかかる経費として燃料費(燃料・油脂費)は、人件費に次いで高い割合を占めており、燃費の低減が健全な経営維持に不可欠となってきます。そこで、軽油価格上昇への対応策のひとつ、『エコドライブ(省燃費運転)』について実践法と事例を併せて紹介していきます。ディーゼル車の特性を知って効果的なエコドライブを!運転テクニックを生かしてエコドライブ実践するためには、ディーゼル車の特性についての基本的な知識を得ることが大切になります。アクセルを踏めば燃料は噴射されます。使った燃料でどれだけ距離を伸ばせるかによって、燃費の良し悪しは変わってきます。必要最小限のアイドリングについてアイドリングは「仕事をしていない、怠けている」という意味。不要なアイドリングは控えましょう荷物の積み降ろしや休憩時間などにエンジンをかけたままにしておくと、燃料を無駄に消費するばかりでなくNOxやPMなどの大気汚染物質をより多く排出することになります。特に市街地におけるアイドリングは近隣住民に騒音、臭気、振動などの公害を招くことになりますので、アイドリングストップを徹底する必要があります。活動成果の「見える化」でモチベーションアップ愛知県K社保有台数20台エコドライブ活動平成12年から開始(1)社内体制①「エコドライブ推進行動計画」・「エコドライブ推進組織図」などエコドライブに特化した体制を整備②月1回の全体会議を実施。会議後半はQCサークル活動を実施(2)燃費管理①手書きの燃料管理表を共同場所に設置し記入②月ごと、車両ごとに100分の1単位の燃費目標を設定。日標確認表で結果を一覧表にして管理(3)教育体制①目標確認表に管理者が1台ずつコメント。全体会議で取り上げ賞賛や反省②協会等の主催のエコドライブ講習会に参加し、参加した乗務員の声をもとに会社全体の企画として実施(4)エコドライプ活動の評価①年1回個人表彰を実施(燃費・無事故・普段の社会貢献の各部門)②日頃の地道なエコドライブ活動を賞与などの人事考課に組み入れエコドライプ活動の成果①平成12年~21年で:②平成12年~21年で:〈出所・参考文献〉(独)環境再生保全機構発行「エコドライブ実践事例集」他~エコドライブポイント~車両がアイドリング状態にある時、1時間当たりの燃料消費量はおおよそエンジン排気量の約10%程度。つまり、排気量13Lのエンジンならば1時間アイドリングすると約1.3Lの燃料を無駄に消費することになります。~大型車の場合~・1日3時間アイドリングストップすると、3時間×l.3㍑/h=3.9㍑/1日燃料節約・年間では、3.9㍑/日×300日=1,170㍑節約!大型車30.7%、中型車39.6%燃費向上事故50%減エコドライブ(省燃費運転)の実践・推進の事例エコドライブ(省燃費運転)の実践・推進の事例
元のページ