201211
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12-11(20)厚生労働省労働基準局 労働災害の発生件数は、労使の皆さまのご尽力もあり、長期的には着実に減少してきましたが、平成22年、23年と2年連続で増加しました。このような事態は、実に33年ぶりのことです。 この間、厚生労働省においても、労働災害が増加傾向にある業種に対する集中的な指導の実施等、労働災害の減少に向けて様々な取組を行ってまいりましたが、平成24年に入つてもその増加傾向には歯止めがかからず、8月末現在で対前年比7.9%の増加となっています。この傾向が続けば3年連続増加という極めて憂慮すべき事態も十分想定されます。 労働災害が増加に転じた背景には、様々な要因があります。リーマンショック以降の生産水準の回復や東日本大震災の復旧・復興工事の影響もその一因と考えられます。しかしながら、着実に減少していた製造業や建設業の労働災害が増加に転じた背景には、厳しい経営環境の中での安全衛生管理体制の劣化があることが懸念されます。また、第二次産業や陸上貨物運送事業の労働災害は、長期的には労働災害全体が減少する中でも、横ばい傾向を続けてきました。特に第二次産業は、全労働者数に占めるウェイトが高くなる中、必ずしも十分な安全管理体制が確保されていないことが危惧されます。さらに若年者をはじめ経験が十分でない労働者に対して効果的な安全衛生教育が実施されているでしょうか。 いずれにしても、いかなる経済情勢下にあっても、労働災害は本来あってはならないものです。事業者の皆様におかれましては、労働災害による。 犠牲者をこれ以上出さないという強い決意のもと、企業の安全衛生活動を今一度総点検していただくよう要請します。 その上で、労使の皆様をはじめ、関係者が一体となって以下の取組を徹底し、労働災害の防止に努めていただきますよう、要請いたします。 一、安全衛生管理体制の充実一、個々の労働者の状況に即した効果的な安全衛生教育の実施一、「見える」安全活動など創意工夫した効果的な自主的安全衛生活動の実施労働災害減少に向けた緊急要請労働災害減少に向けた緊急要請0100200300400500600700全 産 業 製 造 業 鉱 業建 設 業交通運輸業陸上貨物運送事業 港湾荷役業林 業その他の事業業種別労働災害死亡者の推移平成23年(1月~8月) 死亡者数 (人)5711137183969525160 平成24年(1月~8月) 死亡者数 (人)6531265233691623163全 産 業製 造 業鉱 業建 設 業交通運輸業陸上貨物運送事業港湾荷役業林 業その他の事業平成24年9月末現在1 死亡災害報告により作成したもの。 2 「-」は減少を示す。3 平成23年の数値については、東日本大震災を直接の原因とする死亡災害627名を除いている。 05,00010,00015,00020,00025,00030,00035,00040,00045,00050,000全 産 業 製 造 業 鉱 業建 設 業交通運輸業陸上貨物運送事業 港湾荷役業林 業その他の事業業種別労働災害死傷者数の推移平成23年(1月~8月) 死傷者数 (人)46,17310,1291249,0889415,61311089219,276 平成24年(1月~8月) 速報値 死傷者数 (人)49,81510,8911039,6959675,98912088321,167全 産 業製 造 業鉱 業建 設 業交通運輸業陸上貨物運送事業港湾荷役業林 業その他の事業平成24年9月末現在1 労災保険給付データ及び労働者死傷病報告(労災非適)より作成したもの。 2 「-」は減少を示す。3 平成23年の数値については、東日本大震災を直接の原因とするもの1,336名を除いている。((((

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