magazine60
3/30
倉1立60周年を迎えて社団法人 京都府トラック協会会長4ケえ由 安社団法人京都府トラック協会は昭和22年12月創立され本年60周年の節目を迎えることになりました。ひとくちに60年と申しますが、これを人生に例えますと還暦を迎え60歳で再び生まれた年の干支に還ることから本卦還(ほんけがえり)とも言われ古くから賀寿とされていまして、会員のみなさまとともに二重のお祝いを心からお慶び申し_Lげます。当協会は終戦直後の昭和22年に京都府貨物自動車運送協会として創立、その後法人格取得と名称変更などの変遷を経て、現在では981会員、車両数21,000輌を越え今日の大組織を確立し公共輸送団体として社会的に認識を高めてきたことは、関係行政機関のご指導と先輩諸兄および会員各位のご理解ご支援の賜であり、ここに深く感謝の意を表する次第であります。協会60年の往時を回顧するとき戦後荒廃と化した大地を国民すべてが復興を念じ、燃料や諸資材の欠乏する状況のなか、産業経済の高揚と国民生活安定の要望に応え、力強い動脈として惜しまない輸送サービスの提供と活動を行って参りました。産業界の設備投資、生産性向上、国内市場の拡大さらには大衆消費の喚起等による物量の増加にトラック輸送の機動力と利便性により飛躍的な成長を成し遂げてきたわけでありますが、その後三度にわたる石油ショックや貿易摩擦による高度成長基調から安定成長基調への様変わり、加えて産業構造の変革による輸送需要の高度化。多様化ニーズなど物流を取り巻く環境は極めて大きく変化して参りました。平成2年12月に施行された物流2法は43年振りの大改正で事業の免許制から許可制へ、運賃の認可制から届出制へと大きく緩和され、その結果、過当競争の激化や運賃水準の低下を招くこととなり現在まで推移いたしています。さらにはバブル景気崩壊は国内全体の経済情勢を脅かした末の景況の悪化に加え、軽油引取税の増税、相次ぐ高速道路料金の引き上げ、労働時間の短縮、荷主筋の物流経費切り下げ強要などトラック業界の経営環境は極めて厳しい状況で今日に至っています。
元のページ